二度寝
バレクラ / pixiv 腕の中の体がもぞもぞと動いて抜け出そうとしたのを感じ、反射的に掴んで引き戻したら、寝起きの耳にも抗議とすぐわかる声が聞こえた。「おい」「まだ早ぇだろ」 もうちっと寝ようや、と年下の恋人の体を抱…
バレクラ / pixiv 腕の中の体がもぞもぞと動いて抜け出そうとしたのを感じ、反射的に掴んで引き戻したら、寝起きの耳にも抗議とすぐわかる声が聞こえた。「おい」「まだ早ぇだろ」 もうちっと寝ようや、と年下の恋人の体を抱…
バレクラ / pixiv 扉の前に立ち、深呼吸を一つする。 どうしてこんなに緊張してるんだと自分自身に呆れ返りながらも、きゅっと拳を握り、軽く扉をノックした。「……」 しばらく待つも返事はない。バレットは、念のため「入…
バレクラ / pixiv ——始まりは最悪だった。すくなくとも、向こうにとっては。 どうしてそんなことをしたのかなんて今から考えても思い出せないが、むしゃくしゃしていたことはかろうじて覚えている。そして、当時アバランチ…
バレクラ / pixiv ——熊がチョコボのぬいぐるみをだっこしている。 ユフィがその光景を見て最初に思ったのはそれだった。それしかなかった。宿屋の一番広い男部屋で、次の行動を決める話し合いに、たまには顔でも出そうかな…
バレクラ / pixiv その習慣はひょんなことから始まった。 宿屋ではよくベッドの数が足りなくなる。大人数で旅をしているとよく遭遇する話だ。そして、必然的に人数の多い男部屋で持ち上がる話でもあった。 当然、足りない部…
バレクラ / pixiv 腕の中の身体がようやく落ち着きを取り戻し、そのまま寝入ってしまったのに気づいたバレットは、ずっと背中を撫でさすってやっていた手を止めた。起こさないように、枕にしていた腕からその頭を退かして枕に…