タイニーちゃんの朝
エタバン後 タイニーちゃんががんばる(?)はなし 今日もタイニーは負けた。腕試しではない。数々の四つ足の獣に気迫で勝ってきたタイニーは、ここら一体の野良どもには勝てる自信があるしそうしてきた。負けているのはそんな直接的…
エタバン後 タイニーちゃんががんばる(?)はなし 今日もタイニーは負けた。腕試しではない。数々の四つ足の獣に気迫で勝ってきたタイニーは、ここら一体の野良どもには勝てる自信があるしそうしてきた。負けているのはそんな直接的…
エタバン後ぐらいの時系列 会議の合間に煙草吸う話ちょっとだけ言及があった男の人の話はこれ 「ね、一本頂戴」 手すりに身体を預けるなりそう言ったら、今まさに火を点けようとしていたシェーダーの男は、金色の目をまん丸にしてこち…
エタバン後 やることやってんのにデートでガッチガチになるキンちゃんが見たい ガチガチであった。 ここに来るまでどう歩いてきたのか記憶にないし、なんならさっき頼んだはずの料理も記憶から消えている。多分やらかした時の軍法会…
かりょうびんがちゃんとキンちゃんの特に中身のない昼寝のはなし ちゃちゃちゃちゃちゃ、と音がする。 ほんの少しおはじきが入った袋を床へ落としたときのような音が、忙しなくこちらへ近づいてくる。キーンはリズミカルなその音に気…
帝国if どこかのお店の中で 外で鳥が鳴いている。 夕暮れ時だった。外では風が吹いている。強い強い風だ。きっと今日は嵐になるだろう。膝の上の猫とも狐ともつかないいびつな毛むくじゃらをぼんやりと撫でながら、目の前のカウン…
エタバン後 ぺーぶいぺーいったはなし バカのつくカップルにしかならねえ たすけてくれ 凪だ。 そこだけ音が消えたようだった。乱闘のさなかにあって、ただその周辺だけ無音の世界として切り取られているように見えた。腰を深く落…
たぶんエタバン後かその直前 戦場での中身のないはなし 珍しい月の生まれなんですね、とは今までの人生で何度も言われたことだった。 もちろん同じ戦神の月生まれの人間なんていくらでもいる。珍しい、というのは商人界隈の間でのこ…
どうぶつif いいよね…… という気持ちでやった 理不尽な眠りから覚めたら、周囲はすっかり様変わりしていた。不気味なほどに白い壁に低い空、つるつるした爪の立てづらい大地、そして冷たくて鉄臭いまっすぐなツタ。厄介なのはこ…
これのつづき 最近読んだものに影響されます なろう系っていうんですけど まただ。またこうだ。またこの光景を見ている。 ぼやけた視界の中で喉を灼きながら、浅い呼吸を繰り返す。もうだいぶ前に持っていられなくなった魔道書は足…
初めて会ったときの話 お腹がすいたときに書きました 「わぷぅ」 突然鼻が潰された。予想もしなかった衝撃にたたらを踏み、そのままべったんと尻餅をつく。腕に抱えたカーバンクルがギィと文句を言ったのが聞こえたが、尻から伝わって…