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隻眼の召喚士の話 モブ視点  曰く、帝国には見えない「線」がある。 属州民とガレアン人。軍人と一般人。ほか、さまざまな「線」が区分けとして存在するというのは、同盟軍であればよく知っていることだ。だが、それら意外にも、ある…

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キンちゃんが諸事情により偽装で殉職した話自機+よそのこ(シルヴァくん)  ぼーっとするのにも飽きたので家主にちょっかいをかけようとしたら、地下の机でなにやら作業をしていた。「……? にーさんなにやってんの? もう夜遅いけ…

手紙

元帝国将校と、元帝国将校が引き取った召喚士の話宛名のない手紙  拝啓、よく笑いすぎて噎せていた将校殿へ。 届くかどうか解らない手紙をこうやって書いてるのもだいぶん滑稽だけど、何か残せる人がほかにいないから許してほしい。何…

夜の色

カルト教団編解決後、後遺症でエーテルの色が見えていた頃の自機の話これでもくっついていない  世界は色に満ちている。 リムサの白と青、ウルダハの土と砂の色、グリダニアの深い緑。ラザハンは極彩色の嵐、北洋の都は碧と白。それだ…

すきま

トラウマスイッチ中の自機くっつく前だけどなんやかんやと面倒を見てくれるキンちゃん  部屋に入り、ベッドの上がもぬけの空——というのを見ても、だんだん驚かなくなってきた。 いやさすがに最初はびっくりするが、見るべきところが…

眠りの淵

カルト教団騒動後、ちょっと情緒が育ってたおっさんとキンちゃんと自機 自機は寝てます 「ヘイヨー。にーさんいる?」 陽の良く当たる部屋に足を踏み入れながらいつもの挨拶を口にする。もう何度目だろうか、少なくとも片手の指は超え…

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薬学院の中庭 こーはくさんの呟きにキたのでやりました  夕暮れの庭を空気が歩いている。 整備された石畳の、散歩道と呼べるほどではなないがそれなりに長い道を、空気のような男が歩いている。出歩くためのサンダルを履かせているは…

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トラウマスイッチ中の自機とキンちゃん自機から見えている景色  困ったことになった。 商品が届かないらしい。なんでも、道中で大量に沸いたサボテンダーに足止めされているとかで、せっかく遠方から仕入れた商品は少なくとも明後日以…

盗賊鴎の悪巧み

少甲佐とちょっとした事故のはなし 続くかもしれない  扉をこじ開けて灯りを持ち上げ、まず目に入ったのは投げ出された両足だった。辿るように灯りをかかげると、やがて棚の間、散らばった本の間に力なく倒れている全身が目に入る。「…

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お気に入りを拾った少甲佐どの次の日逃げられる  ここんところ機嫌がいいですね、と言われたのはこれで三回目。ちょっと楽しみが増えてね、と返すのも三回目。それじゃあ先に失礼するよと優秀な同僚に挨拶をして扉を閉めて溜め息を吐く…